子どもへの負担

これまでに、数多くの生徒を教えてきましたが、

すべて親御さんがわが子の行く末を決め、ちょっとでもうまくいかないと、

すぐ次へ、次へと変えられるご家庭がときどきいます。

経歴を聞いてみたり、生徒とコミュニケーションをはかるために、

習い事や興味のあることなどについて話したりしますが、

どれも長続きせずにコロコロ変えている子がいるのですよね。

もしかしたら本人がイヤだから辞めた、というのもあるでしょうが、

それが続くことの弊害について考えてみますと。。。

まず第一に考えられるのが、「我慢ができない」ということです。

一つの習い事に対して、とことんまでやることがありませんから、

少し大変なことに当たっただけで、すぐにあきらめてしまいます。

生徒があきらめると、親はどうするか。

次に行かせるか、はたまた子どもを叱って「なんでそんなこともできないの」となる。

そうやって、悪循環にはまっていくことが考えられます。

また、二つ目に考えられるのは、「中途半端に終えてしまう」ことです。

たとえば英単語、、、自分では「覚えたつもり」で終わってしまい、

いざテストとなるとできない、、、そんなケースはあります。

最後までやりとげてできたという経験がある子は、いつでもどこでも書けるまで覚え、

テストでも書けるものです。

わが子のためを思ってした決断のはずなのに、逆に悪影響が出てしまうケース、

少なくないはずです。

そんなときこそ、親御さんが「我慢する」ことって必要だと思います。

わが子だからといって、必ずしも親御さん自身の考えと、

子どもの考えが一致するとは限らないからです。

本当は、子どもはその場が心地よく、がんばれているのですが、

親御さんが我慢ならず変えてしまう、、、

そうすると、子どもは親の意見に従うしかありません。

すると、子どもにとっては、精神的な負担はかかってきますね。

大人だって、環境が変わると、だれでも心境の変化はあるはずです。

いろんな環境に慣れさせるという視点では良いかもしれませんが、

環境を変えることって、そうそう頻繁にあるわけではないですからね。

今やっていることを変えるのは、大きな決断だと考えます。

だからといって、だれの意見も聞かず、マイナス面ばかりを並べて変えようとするのは、

周囲の気持ちを考えないただの自己満足でしかないのでは、とさえ思います。

子どもだって、小学生・中学生ともなれば、だれでも意見の1つや2つは持っています。

そこをうまく引き出してあげられるかどうかは、「親御さん力」によると考えます。

子どもの負担、どうでしょうか?

そう考えると、『子育て』って、とても奥が深く、大人が学ぶことばかりですね。

TOMORROW IS ANOTHER DAY.