ご新規の面談をさせていただくとき、かなりの確率で話される言葉が、「学校だとなかなか質問ができないのですよね」です。
個別指導を長年やっていると、定番といったらあれですが、それこそ本当に多くお話しいただきます。
だからこそ意識しているのが、生徒とのコミュニケーションです。
借りてきた猫のように、塾に入りたての子はみんなおとなしいです。今年の中3ガールズもそうでした。面談中、親子では話があれやこれや言っているのに、授業では静かという子たちでした。
それが、半年も関われば、親子同然の対話にまで進化します。
問題を解いていて、「先生、この問題ちょっと言ってる意味わからん」という質問が出てきます。そんな質問には、「日本語で書かれてるじゃん」の一発回答。
どこまで分かっていて、どこからが分からないかを具体的に質問するように再度求めます。
問題を解説しようとすれば、「先生、先生、ちょっとまって!あと1分待ったら答えが出そう!」という声を何度聞いたことか。待つときもあれば、問題が難しければその声をスルーして解説に入ることもありました。
話しやすい雰囲気があれば、生徒たちもたわいのない話ができ、気が付けばサラッと質問してくれるようになってきます。もちろん、関係がなあなあにならないようにすることは塾として必須ですので、そのあたりのメリハリはルーツ内で学んでいただきます。
こんな暗黙の了解があることで、親御さんが当初心配している「質問ができない・・・」がなくなります。
そうした変化を録画して、親御さんに見てもらいたいくらいです。
年明けに参加したセミナーやテレビ番組の一角で、野田塾さんが「SDGs」に力を入れだしていることを目にしました。
良質な授業を追い求めている大手の塾さんがそうした部分に力を入れていくことで、塾業界も参加せざるを得ない状況になっていくと思うのですよね。
そんなとき、大人と対話することの重要性って、思いのほか大きいと私たちは考えています。
もちろん、SDGsへの取り組みについて、今自分ができることを考えることはこれからいくつも持っておくようになるでしょう。その中で、それを話す相手が同じ年代でなくてもいいわけですよね。
学校の先生と話すとしても、先生1人対生徒35~40人だと、一人当たりの話せる時間も内容も限られてしまうかなと感じます。
そんなときに、個別指導でそうした対話ができれば、より生徒自身が深く考えることができ、その考えに対するアドバイスがもらいやすいかなと感じます。
大人に対しても、しっかりと自分の考えを話すことができる生徒になってほしいですね。