中3生の数学では、円周角に時間をかけて教えています。次の学年末の範囲であることと、模試の範囲でもあるためです。
模試ではわずか1問ですが、学年末では割と多めに出題されそうですからね。
受験対策でも使用していた、全国の入試過去問を用いて対策です。
円周角は、基本的な情報こそ抑える必要がありますが、あとはパズルのように「ココとココが一緒」をどんどん見つけていくこと、時々補助線を引いて一緒な角度を作っていくことで、答えを導ける確率が高まります。
教材は入試問題なので、もちろん難しいです。補助線の引き方含め、あれやこれやと教えてもいいですが、それでは本人の力になりません。
こちらからは、ヒントは最小限、あとは自力をフル活用してもらいます。中3ボーイは、なかなか四苦八苦している様子でしたので、理解している部分を聞き取った上で、「こうだね」と一つヒントを伝えました。
すると、なにか降臨したのか、「あっなるほど~」と答えまでたどりつけました。
その後も、同じように一つポンとヒントを言い続けていったのですが、本人にはそこに気づいてもらいたいものです。
さて、おそらくどこの塾も、個別指導ならば先生がそばに答えを置いているはずです。
そこからの指導で、「すぐに答えを言ってしまう」のは、まったく本人のためになりません。
生徒の中には、「早く答えが知りたい」と思う子もいるでしょう。ただそれは、考えるという行為をしません。だから、力はつきません。
塾では、分からない問題を解決する、学校の補習のような場所、なんて考えもあるかと思います。実際、学校の授業ですべて分かれば、塾は必要ないですからね。
だからこそ、塾に求められることとして、「どうしてこういう答えになるのか」「どう考えたらいいのか」を解決していく必要があると考えます。
答えを言うのではなく、答えまで導くこと・・・そのためには、引っかかっている場所で、効果的なヒントを与えてあげることが、「あっ!」という気づきにつながり、理解が深まります。
この「あっ!」を、より多く引き出していくことが、塾に求められることの一つですね。
TOMORROW IS ANOTHER DAY.